結婚なんて、しないつもりだった。 でも。さよなら世界ときみが泣いたから。 婚約者に捨てられた令嬢と、ハズレの王子の、恋のお話。

「ごめん」 友だったひとは、うわごとのように、そう繰り返していた。 裏切られた王女と、裏切った騎士のお話。 あるいは 世界を守る空帝と、空帝を守る御巫、そして、その二者を観測する賢者のお話。

道中危険だから、くれぐれも道から外れないようにね。 そう、言われていたのに。 化け物へ生け贄を差し出す道中 生け贄の神子の世話役をする下女は うっかり神子の逃亡を許してしまう 神子を失った下女は、神子の代わりに自分を生け贄にと申し出る 虐げられた女と恐れられる化け物が出会うお話

「すり鉢とすり粉木、要りませんかっ！？」 導入だけ考えて本編が書けなかった作品の供養です。

リャニャ・ラタン、十四歳。ティエジア魔法魔術学院に所属する見習い魔女。彼女は憧れの魔女、ウィルキンズに師事するために、学院生活を熱心に送っていた。けれど彼女はどうしても、木曜日が憂鬱で──。 魔女を目指すひとりの少女がとある魔法師と出会い、生きる道を決断するお話。

わたしでは、駄目だ。 その結論を出したのは、何巡目のことだっただろうか。 導入だけ考えて本編が書けなかった作品の供養です。

父は、親馬鹿な男だった。 そんな父から、わたしが母を奪った。 娼館育ちのロザリーが、自分の血筋を知るお話。 導入だけ考えて本編が書けなかった作品の供養です。

一花が死んだ。 朝一番で見世中に伝えられたその報はあっと言う間に花街を走り、昼過ぎには廓中知らぬ者のいないネタになっていた。 死んだひとりの遊女と、彼女を愛した者たちのお話。

やっと来たか。 正直、それが感想だった。 導入だけ考えて本編が書けなかった作品の供養です。

「大丈夫。貴方は、帰れるわ、ジョバンニ」 部分だけ書いて続きを書けなかった作品の供養です