進化の限界の果てに、人間が人間をやめることができるようになった時代。
その選択肢の一つにホムンクルスが存在していた。
神を自ら見放して、書き換えたこの世の理。
自身の完璧な複製であるクローン。
その更なる先であるホムンクルス。
前世の嘆きを喰らいつくし、
魂が限界を越えて死に絶えた者は、継承できる。
生前の記憶を。
それこそが、理論の極致。
自分が自分でなくなることを臆するな。
究極の選択の先にある未来を掴め。
神のいたずらではなく自分の意志によって転生できる世界で、
あなたは人間をやめて『何に』転生しますか?
◇◇◇
天才ホムンクルス研究者にして、自らもホムンクルスであるレイ。彼は病気で命を落とした幼なじみリナをホムンクルスとして蘇らせることを人生の目的としていた。
彼女の肉体の再現には成功したものの、魂の復元には至らず、何度も失敗を繰り返していたレイ。そんな中、ある日、彼は機械人間都市のデータベースに潜入する過程で、驚くべき事実を知る。そこには、リナの記憶と感情を電子化した人格データが保存されていたのだ。
希望を見出したレイは、機械人間の「心」を転写する技術を反転させ、ホムンクルスの肉体を復元させる技術を融合させれば、リナを完全に蘇らせることができるのではないかと、さらなる研究を進めていた。
そんなある日、レイの研究施設の近くに無理やり機械人間にされそうになり機械人間都市から逃げ出してきた女の子を保護する。彼女の話では、機械人間都市では、全人類機械人間化計画が進められているとのことで、計画を阻止するために、旅にでることに。
果たして彼は、機械人間達の暴挙を阻止し、新たな生命の形を人類に示すことができるのか――。
ダーク 男主人公 人外 未来 ロボット 冒険 超能力 ホムンクルス 機械人間 改造人間 ネトコン13感想
読了時間:約125分(62,104文字)